読んだ本の話(2016/2/21〜3/19)

忙しいと本を読む気力がなくなるのでこの数週間全く本を読んでいなかった。読んでも仕事に関連する本ばかり。
たまには町田康の本でも読んでアホみたいな気持ちになりたいのだが……忙しいのはまだ少しだけ続きそうだ。


ビジネスパーソンのための契約の教科書 / 福井健策

ビジネスパーソンのための契約の教科書 (文春新書 834)

ビジネスパーソンのための契約の教科書 (文春新書 834)

企業法務として働いていると、契約書の作成を依頼されることが非常に多い。2年も働いているとさすがに契約書もスムーズに作れるようになってきたが、そもそもの「契約書作成時に大切にすべきところ」とは何なのかを再確認したくなったので読んだ。
筆者いわく、「契約書の細部にこだわることよりも、誰が読んでも内容が通じるかどうか」が一番大切なポイントであるとのこと。確かに、契約を締結する相手の会社とやりとりをしたところ語尾の「です・ます」をひたすら「だ・である」に修正してくる担当者に当たったことがあるが、そのとき「見てほしいのはそこじゃない!」と思ったことがあったような。
誰が読んでも問題なく同じような意味を読み取れるような契約書を作りこまなくてはならないと改めて感じた。


▼「民法0・1・2・3条」<私>が生きるルール / 大村敦志

「民法0・1・2・3条」〈私〉が生きるルール [理想の教室]

「民法0・1・2・3条」〈私〉が生きるルール [理想の教室]

民法の最初の4条くらいというのはいわゆる一般条項と呼ばれるものであり、生きていく中で「実務として」参照することがない部分でもある(生活で使うのは相続のあたりじゃないか)。
では一般条項には何が書いてあるのかというと「信義則」や「公共の福祉」についてとか、いつから人間は人間としての権利を有することになるのかとか、そういう内容。聞いたことはあるけど深いところはよくわからないし、実務では使わない……そんな思想の根っこに触れることができる良書だった。
なお、筆者いわく現行法はまだまだ分かりづらいところも多いため改正の余地があるとのこと。筆者オリジナルの改正法案も載っているが……これをベースに自分ならどうやって思想を伝えるか考えてみるのも面白いかもしれない。


▼訴訟の心得 円滑な進行のために / 中村直人

訴訟の心得

訴訟の心得

仕事柄、発生した訴訟の担当を任されることも多くなってきた。当然顧問弁護士に色んなことを相談し、たくさんフォローもしてもらうが、あくまで会社を代表する担当としては自分が責任を持って指揮しなければならない。そう思っていたところ、先般、担当する訴訟のうちひとつが自らの思い描いていたストーリーとかけ離れたところに転がり始めた。正直予想外だったが、これはおそらく我々と裁判所の思惑にギャップがあったからなのだろう。
本書は現役の弁護士が「訴訟において裁判所は何を考えているのか」を解き明かしたもの。ひととおり読んだが、複数回読んで裁判所の思考プロセスを身に付けたい。