読んだ本の話(2016/4/28〜4/30)

ゴールデンウィークが終わってしまう……


▼ゼロからトースターを作ってみた結果 / トーマス・トウェイツ

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

日本円にして数千円も出せば購入できるトースター。現代の物的飽和社会の象徴ともいえるこの製品を、自力で作ることはできるのだろうか……それも、原材料の調達から!という話。
山奥へ行き鉱石を採掘する。鉄鉱石から鉄を取り出す。試行錯誤の末に製鉄できたときには、読んでいるこちらまでやった!と言いたくなってしまう。
あまりにも安価な製品が求められる現代社会への警鐘など、最後は少し説教チックだが、娯楽本として十分楽しめる本だった。


▼なぜ関西のローカル大学「近大」が、志願者数日本一になったのか / 山下柚実
近大マグロをはじめ、様々な手段で着々と知名度を上げている近畿大学の、その戦略と手腕に迫る!といった内容かと思っていたら、終始とにかく近大すっご〜い!みたいな内容で辟易。もはやドキュメンタリーというよりはファンブックに近い。近大がすごいのは分かるがどうすごいのかをもっと掘り下げてほしかった。
あと、著者の癖なんだろうけれど、やたらと強調したいところで疑問文を多用するのが目についた。お姉さん、「〜だろうか(いや、そうではない)」なんて中学生の期末テストじゃないんだから……


▼河童が覗いたインド / 妹尾河童

河童が覗いたインド (新潮文庫)

河童が覗いたインド (新潮文庫)

この本はすごい。どうすごいかというとまず全ページが手書き。挿絵もかなりあって、その全てが緻密。
妹尾河童が40日強のインド旅行で感じたことがつらつら書かれているが、その内容の濃さは数多あるインド本の中でも最高だと思う。イラストを見るためだけでも買ってほしい。なお、私は読みすぎてボロボロになったので保存用にもう一冊買うことを検討している。

ちなみに、あとがきは椎名誠が書いているのだが、「多くの旅行者が食欲と物欲しかないのに対し、妹尾さんみたいな旅をモノにできる人は物事への興味がすごい」みたいなことを話していてウッとなった。少なくとも社会人になってからの二度の台湾旅行は食欲を満たすことしか考えていなかったからだ。
必ずしも旅から何かを得なければいけないかと言われたらそうではないが……せっかく出かけるのであれば食以外の何かにも楽しみを覚えられるようにしたい。