生活の柄

東京に異動してきて3ヶ月が経ち、仕事がなくてつらい気持ちだったのも最初の話、今では受話器を取れば海の向こうから「ミス廃村よろしく頼む」との呼び声、そろそろ名前も売れてきた。

でもふと思い出すのは「あの生意気な女は誰だ担当を変えろ」とか言われながらも一緒にやっていけた、みたいな大阪での仕事で、いつか東京でもそうなれるのかな、でもやっぱり大阪には一緒に仕事をしたい人が多すぎるよな、とか、そういうことを最近は考えている。

ところで3ヶ月も経つと自分の生活に必死になる段階も過ぎ、「そろそろ住んでる街にも慣れてみようかな」とか思い至るようになる。

近所のケーキ屋、和菓子屋、八百屋、喫茶店、公園、家のまわりには猫、休日の朝には近所の子供の笑い声、いろんなところを探検して、いつの間にかこの街にもきっと愛着を持って、いつかここが第2の故郷ですとか言えるんだろうか。あるいはわたしにとっての故郷はいつまでも大阪なんだろうか。好きになれるといいけれど、でも大阪も近くにあってほしいし、いつか帰るところであってほしいし、どうなるかは今のところ全然わからない。